現在、朝日二丁目集会所前斜面に「つらつら椿外苑」(仮称)を整備中です。(後援 :朝日二丁目いきいきサロン・協賛 : 美しくしよう会)椿には、全数名札を設置しています。植樹した椿には、実生(種子を発芽させて育てたもの、種子が自然に落下して育ったものなど)で作出した椿が複数あります。また、万葉集には椿を織り込んだ歌が9首あることから、つらつら椿外苑に移植する機会に、その万葉集より万葉仮名を借用し命名して名札をつけました。写真は、4月3日の植樹整備の進捗状況です。
椿(ツバキ)は、日本語独自の用法で、春に早い時期から咲き始めるところから「春を呼ぶ花」「新しい年を寿ぐ花」とされてきました。「春を告げる花木」の意味でこの字があてられたと考えられています。万葉人にとって「身近な神聖な春を告げる花木」だったのでしょう。
徳島市観音寺遺跡から木簡が出土しました。『椿ツ婆伎』と書かれています。辞書か音義(発音の注釈)の抜き書きとみられます。この木簡は7世紀末~8世紀前半ごろの土層から出土し、(坂門人足の)歌とほぼ同時期のもので、当時「椿」がツバキと訓読みされていた確実な証拠となります。(vol.1参照)
第2回は、「第一巻 : 吾妹子をはやみ濱風大和なる…」「第七巻 :あしひきの山椿咲く八峯越え…」「第十三巻 :三諸は人の守る山本辺は馬酔木花咲…」からです。(万葉集の原文・作者・よみ・意味は「たのしい万葉集:万葉集の草花(植物)」より引用しました)
次号は6月23日(金)に発行予定です。(人足)