万葉集:藤袴(フジバカマ)を詠んだ歌クイズ

万葉集:藤袴(フジバカマ)を詠んだ歌クイズ

ご存じの方も多いかと思いますが、小野駅前バスターミナルに隣接する『アサギマダラの丘』にフジバカマが植えられています。夏の終わりに、アサギマダラが羽を休めに訪れる……そんな光景を楽しみに、「おのえき花の会」が植栽したものです。
そんな袴(フジバカマ)を詠んだ万葉集の歌に関するクイズです。(参考資料pdf)

袴(フジバカマ)を詠んだ歌は、万葉集では山上憶良が秋の七草の中に詠みこんだ一首しかありません。

萩の花尾花葛花なでしこの花をみなへしまた藤袴朝顔の花

よみ :萩の花 尾花(をばな) 葛花(くずはな) なでしこの花 をみなへし
また藤袴(ふぢはかま) 朝顔の花
意味
:そのまんま、秋(あき)の花を読み上げた歌です。秋の七草(七種:ななくさ)として有名です。選ばれた七草のうち藤袴以外はすべて我国原産の植物です。
「秋の七草(七種:ななくさ)」が、現在の私たちが知っている「秋の七草」の始まりと考えられています。

問題です。次のⅠ.写真7枚(①~⑦)は上記の歌に詠まれている花々です。それぞれのⅡ.名前(a~g)Ⅲ.万葉集で詠まれている首数(A~G)Ⅳ現代名等(あ~き)を答えて下さい。

Ⅰ.写真(①~⑦)

Ⅱ.名前
a.萩の花 b.尾花(おばな) c.葛花(くずはな) d.なでしこの花 e.をみなへし f.藤袴(ふぢはかま) g.朝顔の花

Ⅲ.万葉集で詠まれている首数(万葉集には、植物を詠んだ歌が約1500首もある中で)
A.142首(万葉集で最多) B.42首 C.21首 D.26首 E.14首 F.1首 G.5首

Ⅳ.現代名等

あ)
マメ科ハギ属の落葉低木の総称です。8~10月頃に蝶に似た形の赤紫色や白い小さな花を咲かせます。日本のどこにでもみられます。語源は「生(は)え芽(き)」だとする説があります。その説では、毎年、春に必ず芽が生えてくることからきているとのことです。

い)
イネ科の多年草です。秋の七草のひとつであるススキとして有名です。花穂の形から尾花と呼ばれます。また、茅(かや)、萱(かや)とも呼ばれます。葦(よし)などとともに、いわゆる茅葺(かやぶき)屋根に利用されてきました。

う)
マメ科クズ属のつる性の多年草です。茎が非常に丈夫で、他の植物に絡み付いて数メートルにまで成長します。夏から秋にかけて花が咲きます。根は薬用としてや葛粉(くずこ)として使われます。昔は、大和国の国栖(くず)が葛粉の産地としてよく知られていたそうです。

え)
多年草。7月~10月にかけて河原や野原に咲いています。花の先が細かく切れ込んでいるのが特徴です。大体は淡い紅色ですが、白い花もあります。

お)
多年草の女郎花です。日当たりの良い山地や草原に生え、初秋に黄色い小さな花を咲かせます。粟花(あわばな)ともいいます。原産地は日本です。

か)
キク科の多年草。8月~9月頃に淡い紫色の小さな花が枝の先に集まるように咲きます。大陸から渡ってきたようで、中国では「香草」と呼ばれています。開花時に乾燥させたものを「蘭草」といい、糖尿病に効くといわれています。

き)
万葉集に登場する「朝顔(あさがほ)」は、私たちが良く知っているあのヒルガオ科のあさがおとは違います。当時は、朝に咲くきれいな花を「朝顔(あさがほ)」と呼んだようです。桔梗(ききょう)、木槿(むくげ)などとする説がありますが、現在では、桔梗(ききょう)であるとする説が有力とされています

※解答は、小野小学校にもフジバカマを植栽してアサギマダラを呼ぼう!!と、来る11月25日(月)に予定されている小野小でのフジバカマの植栽記事の中で発表する予定です。(この項井上)